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「これは奈越河です、丁度宛城の東にあたる地域でして」
案内によれば棘陽まで三十キロから四十キロ北に居るらしい。ここから西に行けば来た時に通った橋があるが、夜明けくらいにそこを通過する、さすがに見つかるだろうな。東に行っても橋はあるが、そちらは昼頃に到着か。舞陰へ向かうべきだろうか。
「……西の橋を通るぞ」
居たとしてもこれを押し通る、https://www.easycorp.com.hk/zh/notary 何を弱気なことを考えていたんだ俺は。相手は黄巾賊、こちらは軍兵だ、衝突して負けているようではそもそも話にならん! 寝不足は軍人の常、たった一日の強行軍位出来ずにどうする!
先頭を行く、外が白み始めてきた頃に刻寺橋が見えて来た。その昔、寺の和尚が橋を架けたのでそういう風に呼ばれているらしい。途中で改修して元のは跡形もないが、そういった名残はあってしかるべきだよな。
「橋の傍に集団が見えます!」
「喜べ、賊を退治する好機が巡って来た。あれを蹴散らし堂々と橋を渡るぞ。総員戦闘準備!」
旗は巻かせてあるから正体不明。お互い良く見えんだろうが、こちらの倍は居そうだ。だが丁度払暁の奇襲になるから有利だ。歩いて近寄って行くと、向こうの見張りが近づいてくる。
「えーと、どこの部隊だ?」
「俺達は荊州軍だ!」
言うが早いか槍で突き殺す。此度は殺すのが目的じゃない、敗走させるのために声をあげるぞ。
「総員続け!」
「おお!」 大声と共に派手に軍鼓や銅鑼を鳴らさせて幕に切り込んでいく。寝起きで状況が掴めない賊が、取り敢えず自分の獲物を持って外に出るが、あちこちで争いが起こっていて、有利か不利かもわからない。そんな時に賊がどうするか、答えは簡単だ一先ず逃げて身の安全を……となる。
寝起きの賊があちこちに散らばって逃げていくので、抵抗する奴らを狙って集団で排除していく。
「半数は橋を確保しろ! 残りは賊の掃討だ!」
西陵の護衛隊だけを残して周囲を流し見る。呆気ないものだ、これで遠回りをしようだなんて考えていたのは、明らかに俺の指揮能力不足だぞ。
「殆どの賊を倒しました!」
「よし、幕に火を放て。棘陽へ向かうぞ」
冷静な態度に終始してゆっくりと移動を始める。兵もこんなに上手く行くとは思っていなかったのか、妙な興奮で顔色が良い。このまま小休止をいくらか挟んで棘陽まで行った方が良さそうだな。
そこから二時間くらい歩いて、見通しが良いところで停まる。朝食の準備をして腹半分だけで終わらせると、またすぐに歩き始めた。すると少し先の方に軍勢の姿が見えた、あれは? 足を止めて戦闘準備をさせて待つ。目を凝らして接近して来るのを待っていると「島別部殿!」やって来たのは文聘だった。
「新野に船が下って来て、張遼が戻って来たので出迎えに参りました!」
「ご苦労だ! そうか、ちゃんと辿り着いたんだな」
作戦は成功だな、これで黄巾賊はおいそれと攻勢に出られなくなるぞ。それにこれを聞きつけた奴らがこちらになびく。それらを糾合して張何某を打倒する、主導権がこちらに移ったか。「はい。それだけではありません、張遼のやつが宛郊外に埋められていた許太守の亡骸を連れ帰りました」
「そうか!」
こいつは良いぞ、喧伝材料に使える。こうなって来るといよいよ典偉の武将としての能力が心配になる。