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Ouji's Blog

ゴルゾーラの後ろにいるナ

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ゴルゾーラの後ろにいるナ

ゴルゾーラの後ろにいるナーザレフが小さく舌打ちをしていた。ナーザレフの舌打ちからも察せられるように、このクルートルという人物、空気を読まない事で知られていた。天然なのか、敢えてそうしているのか、兎に角人が口に出すのを尻込みする話題を先頭切って発言するのである。と言うと、太子ゴルゾーラの覚えはめでたくないように思われるが、反って信頼の厚い方であった。何故なら、そういう一言居士的な人間は本質的に表裏少なく人を裏切る事が無いからである。 太子ゴルゾーラは鷹揚に頷き、「真に不審極まりない出来事で、我等も事情を詳しく調べようとはしているところなのだが、何分青天の霹靂と申すか、想像も及ばぬ出来事でもあり、かつ又、貴族軍は既に軍事行動中の事であるから、あまり五月蠅くもできないところなのだ。軍監察の者達も不必要に動くと軋轢が増し、第四代試管嬰兒 更に混乱を深めかねない。糾明は王女軍討伐の後にした方が良いかも知れん。」と答えた。

ずらりと居並ぶ師団長達を端から見回すようにゴルゾーラの言葉が続く。各人は互いに顔を見合わせた。その中、ボーンは構えて目立たぬように空気に溶け込もうと努めていた。しかし、チラチラと痛いほどの視線を感じている。それは第七師団長クービルから発せられているものであった。直視されているわけではないが、まるでボーンの息遣いを計るかのような気配が感じられるのだ。油断できない男だと感じていた。相手も恐らくそう感じているのだろうとボーンは漠然と思った。十二神将筆頭と目される剣の達人クービル、そして恐怖のボーンの隠れ名を持つ腕利き諜報員ボーン。互いに腕に覚えの有る者同士の、それはもう業と呼べるものであった。ボーンの意識の中にはクービルに関して些かの知識がある。サイレント・キッチン諜報部隊に所属中に得たものである。(十二神将筆頭と言われるだけ腕は有りそうだ。確かハンベエと一度斬り合ってるんだよな。しかし、同じ軍に属してるはずの俺にこの殺気じみた圧力には閉口するぜ。澄ました顔しているが、かなり好戦的な性格のようだ。)「王女エレナとの合戦はまだ大分先の事になると思われるが、この場において意見のある者は忌憚なく申せ。」一対一でのくだりをボーンが口にした時、クービルがほんの少し不快感を漂わせた。「ふむ。それでは、女はどうじゃ。女人に弱いとかはないか。」「はて?・・・・・・ハンベエに女出入りの話は聞いてません。しかし、既に多数の者を手に掛けて来た乱暴者ですが、女子供に手を出したという話も聞いた事が有りません。」「女の色香にはどうじゃ。」 ビリビリと肌が痺れるような空気を感じながら、ボーンは韜晦を続けている。「まだ、何処で合戦になるかハッキリしない段階なので、特に意見も有りません。ところで、貴族軍陣地内で起こったマッコレの乱心について詳しい事は解ったのでしょうか。」沈黙の続く師団長連の中から、声を挙げたのは第四師団長のクルートルであった。「待て、まだ聞きたい事が有る。宰相からそちは敵のハンベエの事を良く知っていると聞いている。ハンベエとはどのような男だ。」「腕は滅法立ちます。聞き及ばれておられると思いますが、テッフネールもあの男に倒されました。恐らく、一対一であの男に勝てる者は王国内にはいないものと。勇気も尋常では有りません。戦となれば骨絡みになっても引きません。その一方、頭の方も相当奸智に長けており、生半可な罠には掛かりません。煮て焼いても食えない厄介な男ですよ。」

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